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「猫の話をそのうちに」 松久淳/著 小学館/刊 定価1,300円(税別) 2017年11月29日発売 ミュージシャン、野崎周一郎。組んでいたバンドは解散、鳴かず飛ばずの日々で、いつかのブレイクを夢見ている。 気休めになるのは、飼い猫のディオンヌの相手をしているときと、大学時代の恋人、麻由子といまだにずるずると関係を持っているときくらいだ。 そんなある日、野崎は有名なロックシンガー、黒沢光と出会う。初対面のその夜から、音楽に対する話をきっかけに、野崎は黒沢に、とことん怒られ、泣かされる。 しかしその日から、野崎は毎晩のように黒沢に誘われるようになった。そして酒を酌み交わし、毎度のように怒られながらも、先輩と後輩として、師匠と弟子として、そして親友として、その仲を深めていく。 その黒沢との日々は、野崎のミュージシャンとしての姿勢にも徐々に影響を与えていく。同時に、それは麻由子との曖昧な関係も見つめ直すきっかけにもなっていった。 他人にはどうでもいい歌。君の歌だけを歌いたい。 拙著「どうでもいい歌」のラストに登場したバンド「ネクストマンデイ」のメンバー、野崎周一郎が本作の主人公です。 |
<書店員さんコメント(抜粋)>
どうしてこんなにも温かくなるのでしょうか。寒い夜にぴったりです。 ずるいですわ、泣いちゃいましたよ、そりゃないですよ。あぁ… 。 最後まで読み切ってから、作中に挿入されてた「詞」を読み返してみると、ぐわっと想いが溢れ出し、涙が止まらなくなりました。 松久淳さんの、新しい代表作になると思います。シューサンの目を通して描かれる黒沢の魅力的なこと! 黒沢さんに惚れました! 大バカ者だけど憎めないシューサン。彼の物語をぜひ読んでください。 美しさと醜さ、光と影、真実と偽り……人間の本音がここにある!! |
連載時タイトル「ラブソングには百万年早い」 小学館「きらら」誌にて 2016年9月号(8月19日発売)より連載 |