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「愛があるから大丈夫」

松久淳/著 主婦の友社/刊 定価1100円(税別) 2003年6月25日発売

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「三度のセックスより美女とのお茶が好き」な吾妻久史さんと、「ブスをちやほやして、調子に乗ったところで……」な今野新一さん。鉄壁の友情で結ばれた2人が10代後半〜30代前半に通り抜けたさまざまな愛の形を22篇のストーリーで綴る。

全編に漂う80年代後半〜90年代独特の空気感。友情を挟んで繰り広げられる男女のやりとり、かけひきには、怒り、喜び、悲しみ、ずるさなど恋愛中なら誰しも経験したことのあるすべての思いが内包されている。

愛のあるセックス、愛のないセックスを通して見える主人公たちの感情の吐露に、ときには深く共感し、ときには激しい反発さえ覚えるリアリティ。

 

 

 

2007.4.1

出ちゃいました、タイ版。なんか可愛い。内容がこうなのに。

なぜか4年ぶりに。

 

 

2003.7.8

本書には書いてないまえがき

 自分では『愛があるから大丈夫』を、「中途半端やりにげ文学」と呼んでいます。言葉悪いですか。じゃあ「中途半端恋愛小説」でもいいです。

 艶笑コメディをやろうとすると、って言葉もどうかと思いますけど、「すっげーもてもての豪快さん伝説」か「童貞物語」のどっちかに針が振れてたほうがわかりやすいし、面白い。

 でも、そうじゃない奴もいるんです。

 わかりやすく言えば「クラスの女の子の誕生日パーティに呼ばれる確率3割」という、明らかにもてなかったけど、相手にされないわけではなかった人種。高校生くらいになると、「童貞だったくせに、女の子に恋愛相談されてえらそうなことを言っていた人種」。中途半端このうえなし。

 こういう連中はだいたい、セックスを覚えたあとは、優しいけどタチが悪いという人種になります。なんとなく優しいけど、一人の女性に熱烈に愛を、とはならない。手当たり次第にやりまくれるわけではないけど、小技は効くからちょこちょこやってしまう。セックス業界のYKK(隙間産業)。

 そんなモテきれなかった連中がやりにげをいたすとき、そのエピソードは当然、雄弁になります。わかりづらいですから。説明いっぱいしないとわかってもらえないですから。笑いをふんだんに盛り込むエピソードにしないと、行為自体はつまんない、というかたいしたことないですから。

 突然ですけど、というのが『愛があるから大丈夫』です。

 絶対に面白いことを保証します。

 本当のモテモテ人種(男子も女子も)はきっと、「なに細かいことぐだぐだやってんだか」「まわりくどいよ!」と、優しい言い方をしてくれたとしても「頑張ってたのね、ふふふ」「こういうのに必死な男の子って可愛いわよね」というリアクションでしょう。

 でも、そんなことを言えるのは高知東生(イメージ)とかそういう方々のみです。私でもなければあなたでもありません。ということは、95%以上の方が、この本を面白いと思ってくれる・・・・かもしれないと願わずにはいられない今日このごろです。

 

 

単行本の目次

東京の朝のラッシュ 日曜日はこれから 愛があるから大丈夫 ハンバーグならベスト 夜に酔う人 20点増しの女 じゃあ嘘のセックスって? 決戦は内科病棟 別れ話は電話に限る 待ち合わせの相手 ドリブルしてたんだ やれないハーレム B型の君 ステーキとカレーパン やっぱ喪服でしょ 朋子と玲子 やったぜ、母子家庭 ゲスト扱いは一度きり ウランバートル娘。 始まりはオンサンデーズ やっちゃった結婚